バイク王 バイクライフ研究所 コラム

オッサンライダーのための『ちょいモテなバイクファッション術』 岸田 一郎

岸田コラム写真

ごきげんよう、岸田です。

ある朝のこと、仕事の足で使っているsmartで信号待ちをしていたとき、突然、サイドウインドウをノックする音。窓を開けると、オシャレなスーツ姿で大型バイクにまたがった外国人が……
ヘルメットのシールドを開けるなり、

「オハヨウゴザイマス キシダサン」

知る人ぞ知るフランスの某ファッション・ブランドの社長だったのです。
そうです、彼は毎日バイク通勤なんですね。

「スーツでバイクに乗るなんて、転んだらどうするの?」

そんなオシカリの声が聞こえてきそうですが、日本よりも日常的なライフスタイルにバイクが根付いているヨーロッパでは、当たり前の光景なのでしょうね。
彼らも長距離ツーリングやスポーツ走行が目的なら、ライダースジャケットやプロテクター付きの革ツナギを着るのでしょうけど、街ではオシャレに着こなしたカジュアルやスーツ姿が普通です。

今の日本は、「第三次バイクブーム」や「リターンライダーズ」といった言葉がファッション誌にも載る時代。でも、久しぶりにバイクに乗ったオッサンは、体力的にも反射神経的にも、若者時代のような乗り方は、実はシンドイのですよ。体力的にシンドイと感じたら、無理をせずに余裕を持ってバイクに乗るのが、大人としてのたしなみです。でも、そのような安全なライディングができるオッサンにとっては、若かりし頃に愛用したライダースジャケットや革ツナギがオーバースペックになることも、意外と多いのです。
そこで今回は、「バイク×ファッション」のおはなしを。どこのブランドのデニムが良いとか、モノをオススメするつもりはございません。オッサンをちょいモテにする「オッサンはオッサンなりの、カッコいいバイクライフ」という、ワタクシからの提案です。

日本人のバイクの乗り方といえば、バイクに乗って遠くに行ったり、高速道路を流したり、峠道を走ったり。バイクだけを楽しむのが王道ですね。ワタクシもDUCATI900SSに乗りたくて、限定解除したクチですから、その気持ちはよくわかります。
でも、バイクだけを楽しむのは、気力と体力を大量に消費しちゃいますから、乗る回数が減っていき、1週間に1回が1ヶ月になり、半年になり……これではオッサンをちょいモテにしてくれる、バイクという武器がモッタイナイのであります。

では、バイクでオッサンがちょいモテになるには?
これをイメージしていただくために、あるシチュエーションを考えてみました。

“カノジョ”を食事に誘うとき

「今回はね、ちょっと遠出しておいしいものを食べに行こう。服はいつもより暖かいカジュアルがいいね」

そう伝えておきます。

“カノジョ”はいつものクルマで、どこか馴染のレストランに連れて行ってくれると想像しながら、待ち合わせのカフェのテラスで外を眺めているでしょう。
そこに、いつもと違うエンジンの音を響かせながら、バイクに乗ったアナタが登場。

「はい、キミのヘルメットだよ」

静かになりすぎた最近のクルマでは忘れていた、風の音やエンジンの音。そしてお互いの温もりを感じながら、いつもと違う郊外のジビエがいただけるレストランへとエスコート……

このシチュエーションでは、“カノジョ”はオシャレなカジュアル姿で待っているハズです。そこに革ツナギやヘヴィーなライダースジャケットで登場しては、興醒めというモノです。バイクに乗るために、特別なコーディネイトを用意しよう、なんてことは言いません。皆さまがカッコいいと思うカジュアル姿で、そのままバイクに乗っていいんです。

幸いにも、若者と呼ばれていた時代に比べ、多くのオッサンは、美味しい店も、雰囲気の良い温泉旅館も、お気に入りのゴルフコースも、たくさん知っています。ここで紹介したシチュエーション以外にも、オッサンと呼ばれる世代の皆さまならば、色々とバイクの使い方を思いつくでしょう。

「バイク×ファッション」のおはなしをすると言っておきながら、ファッションのおはなしはほとんどありませんが、大人ならではのライフスタイルの幅をさりげなく見せること、これがバイクでオッサンをちょいモテにするコツです。そのためにはバイクだけを頑張るのではなく、いつものカジュアルも、ちょっとだけカッコつけてみませんか? というおはなしでした。

そして、バイクに乗ることを想像しながらカジュアルを選ぶと、服選びももっと楽しい……『バイクがあればファッションがもっと楽しい』という、バイク王 バイクライフ研究所のテーマに沿ったおはなしでもあるのです。

それでは皆さま、ご健闘をお祈りします。

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